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レッドタートルある島の物語映画において興行成績はそのクオリティを計る一つの指標になるわけですが。

必ずしもその興行成績が正しく機能するというわけでもありません。

興行成績が非常に良くてもクソみたいな映画は山ほどありますし、
興行成績大爆死!なんて言われていてもいい映画は山のようにあります。

まあ、なんとも当てにならないのが興行成績なわけですが、
映画が大衆文化に根差したものである以上、
興行成績と映画が不可分な関係にあるというのも、
また仕方のない話かなと思うわけであります。

 

ということで、今回ご紹介するのが
ジブリ作品「レッドタートル ある島の物語」です。

ジブリ作品初の日本以外の監督によるこの作品。

冒頭の興行成績で言うと、大爆死の部類に入るものです。

で、その大爆死が誤っているのか、正しいのか。

私はこと今回で言えば、大正解かと。

 

ストーリーは、漂流した男がある無人島に漂着し、
何度も島からの脱出を試みつつ失敗、
その果てに亀の化身の女と愛しあい、
子を産み、育て、死んでいくという話。

叫び声や泣き声以外、言葉がない映画です。

現実と夢、幻想が様々に交錯して、
独特の空気感をつくり出しているのですが、
私にとって何がご不満かと申しますと、
ワクワクしない、喜怒哀楽がなぜだか希薄に感じる、
といった点なのであります。

無人島のサバイバルでは、
文字通り生き抜くことのツラさや困難さや、
何かを獲得することの喜びとか、
驚異的な自然に対する絶望とか、
そういったエピソードがないと主人公に感情移入しづらいわけです。

しかるにこの作品はその辺の生臭さをすっ飛ばしているわけです。

ならば、そういったサバイバル譚にフォーカスせずに、
ゴーギャンの絵のような色彩を用いて、
島の風景を描写しているのかと言えば、全然そうでもない。

どちらかと言えば無機質な島の風景。

ふむ。

ワクワクしねーぞ、こりゃ。

大爆死も致し方ないかなと。

 

子供たちと一緒に観て、
学童小3坊主と保育園年長さんはジーッと観てはいましたが、
最終的にまったく釈然としなかったみたい。

男と亀の女が子供を産んだ時に、
その赤ちゃんをうちの赤ちゃんとオーバーラップさせて、
危ない!とかかわいい!とか言っていたけど、
総じてなんのこっちゃわからなかったみたいです。

 

ということで。

子供と一緒に楽しむ映画、というタイトルからすると
少し、というか大幅にビミョーな映画でした。

 

最後に。

この映画。

独身の人が観るのはちょっとキツイかも。

孤独⇒家族⇒巣立ち⇒死別⇒孤独

といった構造になっているので、
否が応でも「生涯における孤独」というものを考えざるを得ず。

家族5人で見た私ですら、何だかさびしい気持ちになったわけで。

もしも独身でこれを見たらどんな気持ちになるのかなと、ゾッとしたわけであります。

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