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初めてお父さんになってから8年目です。

独身生活を謳歌し、結婚後は妻と二人だけの生活を
旅行・外食などに明け暮れた私が、
妻から初めての妊娠を告げられた時の衝撃は結構なものでした。

正直なところ、うれしさ6割、
これまでの生活が喪失することへの不安4割といったところでしょうか。

そういった不安と父になることの実感のないまま、
妊婦さんとの生活は刻一刻と進み、ついに長男の誕生となります。

ちなみに言うと、初めてお父さんになった時、
私は別に「育児を頑張ろう」なんて気持ちはさらさらありませんでした。

どちらかと言うと、なんだかよく分からないベルトコンベアに乗せられて
自動的に「お父さん」になってしまい、
動いていった先々で適当に対処していっただけという
非常に主体性のない状態でした。

ということで、初めてお父さんになって驚いたことで打線を組んでみました。

1二   初対面で実感が湧かない
2左   赤子の軽さと脆弱性
3中   その成長速度!
4右   立会出産の無力感
5一   大半のお役立ちベビー用品が微妙(というかいらない)
6三   いきなりの雨がマジでくそ
7捕   搭乗と機内の優遇っぷり
8遊   乳母車と言わない
9指   ベビーカーの身の置き所のなさ
先発   妊娠と産後の奥さんの気持ちがワカラン
中継   ゲプッダラダラもうんちもNo Problem
抑え   一昔前の子育てを考える時の絶望感
監督   やろうと思えばできちゃった感

解説

1二 初対面で実感が湧かない

立会出産で赤ちゃんと初めて対面することはするのですが、
その時間は修羅場の後の興奮状態で
いまいちよく分からないまま過ぎていきます。

で、あらためて新生児室から
個室に移動してきた赤ちゃんと出会った時……。

感動するのが、この世に生を受けた我が子と
対面する時の礼儀なんでしょうが、
どうにも実感の湧かないこの気持ち。

横で妻は一大イベントを達成して満足そうな顔をしている手前、
うれしいぞ!ワクワクだぞ!
という新米パパぶりをアピールしたいのですが、
そんな自分の演技が頭の片隅で小っ恥ずかしい気がする不都合な真実。

ということで、自分の血の青さに驚いた感じでした。

2左 赤子の軽さと脆弱性

赤子は思った以上に小さくて軽い!

自分で自分を抱きしめた時にできる胸の前のスペースに
すっぽり収まるくらいです。

そして、驚きの軽さを実現!

もう初めて抱っこする時の怖さと
緊張感はすさまじいものです。

で、腕の中でクアーとか動いているその頼りなさ。
(抱っこするだけでぶっ壊れそうな不安感)

とんでもなく高価なミニチュアを触らなくちゃいけない時の
緊張感がそれに似ているような気がしました。

3中 その成長速度!

で、その赤子は異常な速さで見た目もできることも変化していきます。

まず1週間ほどで生まれたての妙にウェットな感じ
(赤子と言うだけあってホントに赤くて皺くちゃ、
かわいくはあまりない)から、ドライな感じに変わり第1段階完了。

そして、あれよあれよと言う間に、
視線を感じる、何か言う、首が座る、
人見知りする、寝返る、お座りする、
歯が生える、擦りバイする、ハイハイする、そしてついに立つ!
という感じで、
こっちが新米パパでドタバタしている間に恐ろしい速さで成長します。

気を抜くと大事ないろんなシーンを確実に見逃しますね。

4右 立会出産の無力感

立会出産の時、お父さん(実際はまだですが)は無力です。

マジで何もできません。

そして私の場合、無駄に気を使って妻をさすってしまい、
陣痛クライマックスの妻から「そこじゃないー!」と
罵倒されてかなりへこみました。
(普段はそんな言われ方しないもんで、結構堪えましたね)

で、「破水したら教えてくださいね~」って
助産師さんに言われて、
そんな状態の私と妻の二人っきりにされてしまい、
「破水したらって、破水したら手遅れじゃないの?
そもそも破水ってどういう状態でどうなったら破水なの?」
という世にも恐ろしい状態に置かれてしまったのでした。

そして、何だか分からないまま時は経ち、
改めて助産師さんに助けを求めたら
「あ~、破水しちゃってるじゃない」と役立たずの烙印を押され、
私の心はスクラップになってしまいました。

5一 大半のお役立ちベビー用品が微妙(というかいらない)

お腹の大きくなった妻と一緒にベビー用品店に何度か行きました。

それまでの人生で見たこともないような商品がどっさり陳列されています。

そして、その商品には様々なギミックが施されています。

たぶん、これまでのお母さんやお父さんの意見が
反映されたそのギミック搭載ベビー用品を見ていると
(「ママの声からつくりました」的なコピー)、
わが家もそれを購入しなくちゃまずい気になってきます。

これがまさに戦略にはまっている状態。

実際に育児をし始めてわかることなのですが、
それって結構余計だったり、結局使わなかったりするものが
かなり多かったです。

例えば、汚れたオムツを個別のビニール袋でラッピング(?)してくれる装置を
購入したんですが、結局一度も必要性を見いだせず、
新品のまま妊娠した同僚にあげちゃいました。
(でもその同僚は使ってみて「すごい大助かり!」と言っていたので、
それぞれの家次第なんでしょうね)

ということで、
お役立ちベビー用品は奥さんが妊娠して
気分が盛り上がっている時に買わない方がいいですね。

実際に育児をしてみて必要が出てきてから買うのが
賢いお父さんと言えるでしょう。

6三 いきなりの雨がマジでくそ

赤ちゃんと散歩。

妻と赤ちゃんと三人で散歩。

ポツ。

ポツリ。

ポツポツ。

「雨だ―――っ!!!!」

<以下、自問自答>
「どうして天気予報を確認してこなかった?」
「赤ちゃんお出かけグッズは完璧なのに、
なぜ折り畳み傘を入れなかった?」
「この雨は酸性か?赤ちゃんは耐えられるのか?」
「東京の雨は他にもなんかいろいろ混じってるんじゃないのか?」
「取りあえず俺の身体を赤ちゃんの雨除けにしてっと。
って雨脚なんか強まってきたし、そんなんじゃ役に立たねー」

急に雨が降ってくるとたいていこんな感じになりました。
雨がこれほどまでに脅威になるとは。

特に新生児・乳児との散歩の時、天気予報チェックは必須です。

7捕 搭乗と機内の優遇っぷり

だいぶ妻も赤ちゃんも落ち着いてきたので、ついに赤ちゃんと一緒に海外へ。

赤ちゃんを抱っこしているわが家は、
チェックインでも搭乗口でも
まるでズルしているかのように行列を華麗にスルー。

しかも機内ではCAさんはいつも笑いかけてくれるし、
飛行機のおもちゃをくれるし、
赤ちゃんセットももらえるし、
バシネット(赤ちゃん用のベッド)を設置してくれるし、
何だか特別待遇。

すべては赤ちゃんと妻のお蔭なのに、
ちょっとした優越感に浸れるのが不思議です。

でも、結局それも2歳までです、残念ながら。

8遊 乳母車と言わない

「乳母車」は、私が人生で子供や赤ちゃんに関心もない間に、
すでに死語になっていました。

もはや「乳母車」は、
かっぱ、とっくりセーター、バッチグー、メンゴメンゴと
同じジャンルに入れられてしまうチョベリバな言葉になっていたんですね。

今は「ベビーカー」、
もしくはもうワンランク上を狙いたい人は
「バギー」を使うのがいいようです。

9指 ベビーカーの身の置き所のなさ

ベビーカーと一緒ってだけで、
駅の階段で舌打ち百連発されたり、
電車でいきなりおばちゃんから「畳みなさいよ」と怒られたり
(赤ちゃんが寝てるんですけどね)、
いろいろなお店で入店拒否を喰らったりします。
(まあお店の方針があるのでダメならダメでいいんですが、
その対応が厄介者扱いで腹が立ちます)

ま、私はお父さんなので、
そういった仕打ちに対しては
冷静にガンを飛ばすことができるのでいいのですが、
これがもし妻だったらと思うと、普通に腹が立ちます。

たぶん「すみません」とか言って、
隅っこで小さくなるだけしかないんでしょうね。

とは言え、実際のところ、
こんな嫌な思いをしたのは数えられるくらいのもので、
その何倍も親切に気を使ってもらったことがあるので、
まだまだ日本は捨てたもんじゃないです。

先発 妊娠と産後の奥さんの気持ちがワカラン

妊娠中も産後も奥さんの体はトランスフォーマー並みに変化する上に、
ホルモンもメチャクチャに変化するので、
彼女の気分はまったく読めなくなります。

いきなり赤ちゃんのベッドを前にポロポロと
大粒の涙を流している妻を見た時の焦りは半端ないモノでした。

これ、お父さんにはかなり理解が難しい問題だと思うんですが、
もはや致し方のないことだとして、
できる限り寄り添ってあげるしかないです。
(どんな暴言吐かれても、些細なことで怒りだしても、
そこはグッと堪えて受け止めてあげてください)

で、結局そんな時期は必ず去るので、
本当に根気強く一緒にいるだけです。

妊娠と出産を経た奥さんは二人だけの時と
絶対に違う何かが現れてくるので、
そのことをお父さんはよく知っておくべきだと思います。

それを知らないと「俺も育児頑張っているのに(怒)」とか、
「なんで変な風に突っかかってくるんだよ(怒)」
なんてことになります。

大前提として言えることは、
奥さんにはまったく悪気はなく、
悪さをしているのは体の中のホルモン野郎だということ、
どうぞよく知っておいてください。

中継 ゲプッダラダラもうんちもNo Problem

うん、全然平気!だって自分の子供でしょ。

というのはちょっと嘘で、
ホントは平気ではないんだけど平気になってくるという感じです。

ま、お父さんが嫌だろうが何だろうが、
赤ちゃんにとってはミルクを吐いちゃうことも
うんちも絶対のことなので、
四の五の言わずにやれよ、ってことですね。

抑え 一昔前の子育てを考える時の絶望感

お役立ちベビー用品は微妙だと書きましたが、
実際昔と比べるといろいろな面で子育ては楽になっているはずです。

オムツだって、紙オムツじゃない時代のことを考えると、
本当に毎回洗っていたの?と疑いたくもなります。

哺乳瓶の滅菌グッズなんてなかった頃は
いちいち煮沸消毒していたでしょうし、
家族の形だって今よりもっとお母さんだけに
子育てをまかせっきりの構造だったと思います。

あな恐ろしや。絶対にそんな時代に子育てしたくないな……。

ということで、
そんな時代に子育てをしてきた先輩お母さんたちには
本当に敬意を払います。

監督 やろうと思えばできちゃった感

で、結局、育児において心構えがあろうがなかろうが、
やろうと思えばたいていのことができちゃう現実。

そして、余裕ができてくると子供と遊ぶのも
普通に楽しくなってくるし、
お父さんになる実感が薄かったこともだんだんと解消されます。

気が付くと
「あれ?今の俺、なんだかお父さんっぽい発言(行動)しているぞ」
って感じです。

独身時代や夫婦二人きりの頃では
想像もできないくらい面白い経験(ま、大変なこともありますが)を
することができるようになります。

総評

以上、初めてお父さんになって驚いたことで打線を組んでみました。

お父さんはお母さんと違って体も変化しないですから、
自分の意識でお父さんになるしかないかもしれません。

でも、実はそんなに張り切って意識しなくても、
子供と一緒の時間を多くするだけで
自然と自分がお父さんになっていく実感が湧いてくるんだと思います。

だから子供が生まれた最初の頃に
自分に父親としての意識や実感が少ないことを
気にする必要なんてないと思います。

最初からはちょっと難しくても、
ゆるく段々と父親らしく格好がついてくる程度で
いいのかもしれません。

その例が私自身です。

 

ということで、ぜひ他のお父さんのご意見も待ってます!

そして、プレパパの方もぜひ参考にしていただければ嬉しいです。

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