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育児中の閉塞感。

おそらく子供と四六時中向き合い続けたことのあるお母さん、お父さんなら誰しも感じたことがあるのではないでしょうか。

私の妻も育児休暇中、私と子供以外誰とも話さない日々が重なり、人前でうまく言葉が出なくなったことがあります。

もちろん私とは普通に話すのですが、いざ他の人と話すとき言葉の出方が変な気がするとよく言っていました。

そして、その時彼女が感じていたのが、自分や家庭の中に籠り、社会と距離が出てしまっているという感覚だったようです。

 

生まれたての赤ちゃんとの日々。

陽光が降り注ぐリビングで赤ちゃんと過ごす時間や赤ちゃんの成長や未来に思いを馳せて、幸せに浸る生活。柔らかい色調の赤ちゃんグッズや知育おもちゃでコロコロと赤ちゃんと遊ぶ。何にも代えがたい気分になる親の喜び。

……って、そんなの幻想です。

そう、幻想です。

 

そもそも赤ちゃんは親を安らかにさせません。

特に初めての子供なら育児におけるトライ&エラーの日々でいちいち親は凹んだり、後悔したり、罪悪感を覚えたり。

周囲には育児情報が氾濫。

誰に相談したらいいのか、自分の育児が正しいのか、あっちの育児情報誌ではこの頃の親の対応が赤ちゃんの将来を決めると断言してきたり、こっちの育児サイトでは何を食べさせなければ体の成長がどうのこうのと言ってきたり。

正直、何を信じて何を楽しみにして何に凹んでいいのか分からなくなります。

そして、親である自分自身が一体どっちに進んでいるのか分からなくなってしまうのです。

 

私にはいくつか言えることがあります。

ひとつは、そんな育児における閉塞感や混乱の日々は一過性です。

ずっと続きません。必ず終わります。

確かに今は恐ろしく長い時間を過ごしているように思えるかもしれませんが、いざその日々が終わった後は一瞬のことのように思えるはずです。

 

次に、雑誌やサイトの育児情報は「ガセネタ」とまでは言いませんが、真実と言えるかどうか微妙なレベルの情報が氾濫しています。

ので、仮にその情報からちょっと逸れてしまった育児をしてしまったとしても、ご自分を責める必要はまったくないということです。

 

最後は、赤ちゃんも子供も結構タフだ、ということです。

初めての子供の時、私はできるだけ子供の前で“笑顔”でいるようにしていました。赤ちゃんの成長における笑顔の効用を信じていたからです。確かに笑顔は大人にも子供にも赤ちゃんにも効果があるのは各種文献や自分自身の経験からも確実なものです。

ですが、ある日赤ちゃんの前で怒った顔を見せてしまったことがあり、言いようのない罪悪感を覚えたのでした。取り返しのつかないことをしてしまったような感覚です。

でもですね。赤ちゃんはそんなにヤワではないです(もちろん弱い存在ではありますが)。

そんなことで凹んでいる親の方がヤワな感じです。

怒った顔を見せても、赤ちゃんや子供に怒ってしまっても、つい怒鳴ってしまっても、それが一過性で持続していることでさえなければ、赤ちゃんも子供も案外平気です。

毎日毎日一緒に過ごしている親と赤ちゃんの関係性は、一回何がどうこうしたからと言って、崩れるものではありません。

だいたい親になったからと言って、急に聖人君子になれるわけでもありませんし、徳の高い人間になれるわけでもありません。そりゃ、怒ることも不機嫌なこともムカつくこともあるはずです。

だから、もしもつい怒ってしまったりしてもご自分を責めることはないはずです。赤ちゃんも子供も結構タフです。

 

ただし、もしも赤ちゃんとの生活で恒常的にネガティブな気持ちや行動を取ってしまっているとしたら、それは手段も方法も何も問いませんので、できるだけ早く外に向かってSOSの言葉を発信するべきです。

プロフェッショナルに相談する、行政の育児サポートに相談する、配偶者に相談する、ご自分の親に相談する、恩師に相談する、友達に相談する、とにかく外部の力を借りるべきです。

相談したからと言って、親としてどうなんだろう、なんて思う必要は一切ないです

上述したとおり、親になったからと言っていきなり立派な人間になるなんてことはありません。だから安心して、外に向かって言葉を出してください。

 

かく言う私も赤ちゃんとの日々で一喜一憂していたクチです。

でも子供たちも私もお互い無事成長しています。

ということで、赤ちゃんとの日々で凹まないでくださいね。

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