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今回の内容は、これからお父さんになる方=プレパパへ向けたものです。

私が新米パパの時のことをまとめた内容です。

 

さて、そもそも今回のタイトルの漢字をお読みになることができますか?

この漢字の読みを、日に日にお腹が大きくなってきている奥様に聞くのは止めてくださいね。

「こっちはどんどん体がきつくなっている中、出産本を熟読してお産に備えているのに、今さらそんな当たり前のことを聞くなんて、父親になる自覚はあるの!!」

というような感じに思われるかもしれませんからね。

前回のプレパパのためのブログにも書きましたが、妊婦さんの心の動きは男性にはほぼ理解不能ですので、極力鱗を逆なでするような行動や言動は避けましょう。

ということで、

産褥期(さんじょくき)と読みます。

 

で、いつのことなんだ、という話ですが、要するに産後に奥様の体が元の体に戻っていく時期のことを言います。
だいたい1ヶ月~2ヶ月くらいの間でしょうか。

これも男性には理解しづらいのですが、妊婦さんの体はお産を通してまったく別の体と心になるくらいに変化します。

あなたの横の奥様は徐々にお腹が大きくなっているので、身体も心もこれまでの奥様の延長線上にあるかのような錯覚を受けるかもしれませんが、それは大きな誤解というやつです。

「お腹の中の赤ちゃんが大きくなって、お産が済んで、その大きくなったお腹が元に戻って……」という簡単なレベルのものでは全然ないということです。

むしろ結婚した時の奥様と全く別の人間が今そこにいると理解した方がいいくらいです。

男性はホルモンバランスのことをよく知らない方が多いですよね。

私も妻が妊婦になった時に読んだ本で知ったくらいです(その時読んだ本をご紹介しているのはこちらのブログです)。

今奥様のホルモンバランスはお産モードに入っていて、そしてお産後はそのバランスがまた崩れて、みたいに相当にシンドイ状況にあるということです。

 

ということで、奥様はまったく違う存在になって、そしてお産を通してお母さんになって、緊急スクランブル発進状態から、日常の体に戻ろうとしている期間が産褥期ということになります。

お産によって変わった心と身体の状態を、赤ちゃんという存在とともに元の体にリセットするのがその時期ということです。

 

さて、これだけ書いておけば、わざわざこのブログまでお越しいただいた方には、もう察しがつくかと思いますが、奥様にとってこの何ともシンドイこの産褥期には完全なサポートが必要になってくるということです。

そして、日本の多くの核家族ではそのサポートの役割が、新米パパの肩にかかってくるということです。

 

も・し・も、

その肩にかかってくる役割が重荷であるとか、

できる気がしないとか、

仕事が忙しいから無理そうとか、思っている方がいらっしゃったら……。

どうぞ、安心してください。

できます。

できるんです。

 

私がその例です。

私はいざ赤ん坊が産まれる時、本当に悩みました。

今までの生活が変わってしまう恐れですとか、父になる自覚のない自分への嫌悪感ですとかが重なっている上に、仕事がフルに忙しい時期でしたので、かなり私の精神状態も参っていました。

正直、産褥期に家事もやって、妻の面倒も見て、赤ちゃんのお世話もして、なんて不可能に近いと思っていました。

 

そこで、ビビり切った私がどうしたのか。

実家の私の母親を呼び寄せて、もろもろのサポートをお願いすることにしたのです。

……ここから悲劇が幕を開けます。

 

妻と赤ん坊の長男が産院から家に戻ってきて、ドキドキの初めての親子の生活が始まりました。

ところが、私の母はチャキチャキの何でも手早くやるタイプでゆったりとした親子の時間を持つことが中々できません。

そして、私には、あれするな!これしろ!の指示だらけ。

それでも妻は母に感謝していたようですが、数日で私の堪忍袋の緒が切れて、なんと母を実家に叩き返してしまったのでした……。

 

叩き返した怒りがだんだんと収まってきた時、はたと気が付きました。

今まで母がしてくれていたことをすべて自分がやらなければいけないと。

つまり、家事全般、妻と赤ん坊のサポートすべてやらなければいけないわけです。

実母を叩き返した愚を演じた挙句、ここで何もできないということでは、さすがに格好が悪すぎます。

 

ということで、私の本当の産褥期サポートが始まったわけです。

退社時間が来たら、誰にも目を合わせず風のようにいなくなり、近所のスーパーで買い物をして帰ります。

そして、家に着くと夕飯の準備、洗濯、赤ちゃんの沐浴等々を黙々とこなしていました。

わが家では赤ん坊は母乳で育てていましたので、それ以外のことは本当に何でもやりました。

 

生活がそのサイクルで動き始めると、ビビっていた頃が嘘のように体が動くようになります。

「日常」で「必然」なのですから、どこにも文句の言いようもありませんし、そもそも文句も出てきません。

 

さて、今現在、初めての出産・育児を前にして、ご夫婦でいろいろと情報収集をされているかもしれません。

そこで私がお父さんになる方(プレパパ)に強くアドバイスさせていただきたいことがあります。

それは、

「父親たる者、○○たらねばいけない」

「産褥期のイクメンサポートはこうする」

「日本の男性の育休取得率はいまだ2%、男性の育児に対する意識を高める必要がある」

といった昨今のイクメンブーム的なプレッシャーは全部無視でOK!ということです(じゃあ、このブログも無視でOKか、と言われるとちょっとつらいのですが……)。

 

産褥期のサポートや育児は、ただのイベントでも、いい父親をアピールするためのアクセサリーでもありません。

日常の必然です。

そして、必要なのは、

体も心も変化して元に戻ろうとヘロヘロになっている奥様をどうしてあげたいかということと、

新生児特有の匂いを出しながら、羊水から出てきたばかりのwetな状態から肌の張りも表情もはっきりとしたdryな状態になっていく赤ちゃんの変化をどう慈しむかということだけです。

要するに、イクメン気取りの外野の声に行動を左右される時間なんて、ひとっ欠片もない!ということです。

 

産褥期サポートでビビりまくっていた私は、母を叩き返したお蔭(?)で図らずもそのことに気づきました。

どんなに仕事が忙しくても、家事が慣れなくても、それらを「日常」に落し込めば、屁でもない、ということです。

そう、特別な心構えも、大層な主義主張も全然無用ということです。

 

男性の育休取得率が日本ではまだまだ低いのは確かに問題です。

問題ですが、その問題はそれを語る余裕のある人々に任せればいいです。

あなたの家族の産褥期サポートにそんな大局的な情報はいりません。

必要なのは、どの食材に葉酸が多く入っているかとか、洗濯の段取りをこうしたら早くなるとか、赤ちゃんの沐浴の時はここにタオルを置いておいたら楽だとか、そういった情報です。

くれぐれも変なプレッシャーをかけてくる情報に惑わされないようにしてください。

 

そして、いつかそれらのすべてが終了して、育児もひと段落して、もしもあなたにその余裕があったら、その時は後進のために男性が育休取得しやすい職場をつくってあげてください。

 

さて、我が家は現在二人子供がいます。

ということは2回、産褥期サポートを経験したことになります。

そして、その2回とも実母と大喧嘩して、実家に叩き返したのでした……。はっきり言ってアホです。

そりゃ、赤ちゃんの沐浴も産褥期サポートもうまくなるわけです……。

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